「IRBパシフィック・ネーションズカップ2011」
シヴァ・タウを披露するサモア代表メンバー
シヴァ・タウを披露するサモア代表メンバー
いよいよ明日、7月2日(土)に開幕する、「IRBパシフィック・ネーションズカップ2011」のラウンド1、日本代表対サモア代表戦に向け、本日1日、秩父宮ラグビー場にてサモア代表のキャプテンズランが行われました。
終了後の会見にはフイマオノ・ティティマエア・タフア ヘッドコーチ、セイララ・マプスア キャプテンとトゥシ・ピシ選手が出席。試合への意気込みや日本代表の印象などについて語りました。

──かなりメンバーを変えたようだが。
◎フイマオノ・ティティマエア・タフア ヘッドコーチ
「PNCが我々にとってワールドカップ前最後の大きな試合なので、意識してそのようにした」

  スクラムを念入りにチェック
スクラムを念入りにチェック

──日本代表の印象は。
◎フイマオノ・ティティマエア・タフア ヘッドコーチ
「日本もベストのメンバーをぶつけてくると思うし、昨年秋の試合でも、我々が勝ったが力を出してきている印象なので明日の試合も激しい戦いになるだろう」

──会見出席の2選手以外で注目すべき選手は。
◎フイマオノ・ティティマエア・タフア ヘッドコーチ
「一人の誰かというよりは、全員がスターなので」

──トゥシ・ピシ選手に。サモア代表へのオファーはこれまでもあったのか。(ピシ選手は、トップリーグのサントリーサンゴリアスに所属している)
◎トゥシ・ピシ選手
「以前もあったが、今回の段階では自分が成長して、チームに貢献できると思ったので参加した」

──日本には友達も多くいるだろうが、戦う上での意識は。
◎トゥシ・ピシ選手
「彼らは日本の代表として、自分はサモアの代表として国を代表してフィールドの上では戦うが、試合が終われば一人の人間として接したいと思っている。明日からのPNCでどこまで戦えるかをまず考えて、その後のことはこれからだ」

──欧州組もだいぶメンバー入りしているが、調整は?
フイマオノ・ティティマエア・タフアヘッドコーチ
サモアで1週間集まっただけで日本に来ている。

──欧州組も、サモアに一度戻ってから来ているのか?
◎セイララ・マプスア キャプテン
「欧州組はサモアで合流して5~6日、練習した」

  ラインアウトを何度も練習
ラインアウトを何度も練習

──アジア5カ国対抗の日本の試合の映像を見たか。見ていたら、日本代表の攻撃の印象は。
◎トゥシ・ピシ選手
「少し見ただけだが、攻撃が組織でしっかりできている印象。我々は調整期間が短いので、明日の試合に関しては個人の攻撃でカバーしつつ戦っていかなければならないと思う」

──スーパー15などの関係で、今回連れて来たかったが連れて来られなかった選手はいるか。
◎フイマオノ・ティティマエア・タフア ヘッドコーチ
「今回、日本に連れて来ているのが28人。次のフィジー戦には15人が加わる。スーパー15にいる選手に関してはチームによるのでまだ分からないが、その時のベストメンバーを選びたい」

──東日本大震災で、PNCはフィジー開催になったが、1チームだけ日本に来ることになって、思うことや抵抗はなかったか。
◎フイマオノ・ティティマエア・タフア ヘッドコーチ
「我々も2年前に津波の被害に遭っているので、今回来て下さいと言われたのは日本の皆さんの苦しみが我々に分かるからだ。愛する人を亡くした悲しみは他にはない特別な感情であり、それが我々には分かるからだと思う」

──ワールドカップまでどのような準備をしていきたいか。
◎セイララ・マプスア キャプテン
「まさにワールドカップに向けた戦いの上で、我々のチームの強みをあぶり出すための場として、PNCを活用していきたい。選手もスタッフも非常にPNCを重要視している。ワールドカップへ向けて、戦っていくためのゲームプランを作り込んでいくためにしっかりやっていきたい」

──サモアは91年のワールドカップでの活躍があったが、その後は今一つ。なぜだと捉えているか。
◎セイララ・マプスア キャプテン
「91年当時は各国の実力の開きがそんなになく、アマチュアラグビーだった。それが95年にプロ化してからラグビーの環境が変わり、サモアも対応に苦労したところがある。他国も含めて進化のスピードが早くなり、ギャップができていた。だがここ数年、そのギャップは埋められてきていると思っている。プロとして海外でプレーする選手が増えて、代表も練習環境がプロと同じようになってきている。そうすると、食事環境やウエイトトレーニングなどが変わってくる。そうなると何が起きるかというと、合宿が始まった時に選手がもうすでに準備ができた状態で集まることができる。今年は91年の時のような活躍を残したいと思っている」

左からトゥシ・ピシ選手、フイマオノ・ティティマエア・タフア ヘッドコーチ、セイララ・マプスア キャプテン
左からトゥシ・ピシ選手、フイマオノ・ティティマエア・タフア ヘッドコーチ、セイララ・マプスア キャプテン