5月30日(日)、千葉県総合スポーツセンター内サッカー・ラグビー場におきまして、U16香港女子選抜チームと、関東ユース、横濱ラグビーアカデミーとの交流試合が開催されました。
この年代の国際交流は今回が初の試みであり、アジア地区の女子ラグビー普及と、若い年代で国際試合を多く経験することにより香港・日本のユースレベルにおける継続的な強化を目的とし、また、試合や交流会を通じた国際交流を目指すことを目的に実現されました。
U16香港女子選抜は、香港国内のクラブチームに所属する女子選手たちの中から選抜された24名の選手とスタッフ4名が5月28日(金)に来日しました。翌29日(土)は、フライトリカバリーと都内観光を行いリフレッシュし、30日(日)の試合を迎えました。
そして迎えた交流試合当日、「香港チームの来日を心より歓迎します」と千葉県ラグビーフットボール協会・夏目健理事長の挨拶でスタートした開会セレモニーでは、U16香港女子選抜チームのケヴィン・オーバートンヘッドコーチ、日本を代表して関東ユース・大黒田裕芽選手がそれぞれ挨拶し、河野レフリー、堀江レフリーを紹介して和やかな雰囲気で交流会の幕開けとなりました。
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開会セレモニーでご挨拶を頂いた千葉県協会・夏目理事長 |
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関東ユースを代表して大黒田裕芽選手が歓迎のスピーチ |
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堀江レフリー(左)、河野レフリー(右)も駆けつけてくださいました |
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気合の入っていた香港チーム。コーチからは、「素晴らしい機会、楽しんで」と声をかけられて出陣 |
今回の交流試合は、7人制で行われ、U16香港女子選抜を3チームに分け、関東ユース2チーム、横濱ラグビーアカデミー1チームの3チームが総当りで対戦、初戦のU16香港女子選抜 対 横濱ラグビーアカデミー(以下、YRA)を皮切りに、休みなく11試合を行ないました。
体格的に勝るU16香港女子選抜は、日頃から7人制ラグビーに取り組んでいるようで、7人制への理解度は、この年代では非常に高く、随所に好プレーを見せてくれました。
対する日本チームは、正確なパスや運動量で対格差をカバーし、低いタックルで相手の攻撃を寸断し、白熱した試合を見せてくれました。
関東ユースの中には、初めて試合に参加する選手も含まれていましたが、試合を重ねるにつれ、徐々に試合になれ、素晴らしいプレーを幾度となく披露してくれました。選手たちの様子を心配そうに見守った岸田則子女子委員会委員長も、感心しきりでした。
また、YRAは今年3月に香港で開催されたワールドユーストーナメントに参加した選手も多く、U16香港女子選抜の選手たちとの再会を楽しみにしていたようです。YRAの中には、この日最年少となる12歳の選手もいましたが、日頃の練習で培った経験を大いに活かし、体格差・年齢差を感じさせないプレーを見せてくれました。
試合が終わる度に、お互いのエールの交換をするなど国際試合に相応しい交流も見られました。試合後は、グラウンドにて選手全員で集合写真を撮影して交流試合を終えました。
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コイントスでボール、サイドを選択します |
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スクラムをしっかり組みました |
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香港チーム・オーバートンHC(手前)とサイドライン際で戦況を見守る選手たち |
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ゲームでは激しい攻防が随所で見られました |
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7人制ラグビーをよく知っていた香港チーム。ペナルティーからの速攻を仕掛けます |
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パスを出させないようにボールにタックルに行く関東ユース |
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ラインアウトもしっかり整備されていました |
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積極的にボールを展開したYRA |
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力強い突進でチャンスを作る関東ユースチーム |
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試合が終われば、エールの交換と握手をしてお互いの健闘を称えあう |
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試合後、笑顔が弾けた両チームの選手たち |
そして、試合後に会場を移して行われた交流会では、両国の選手たちが入り混じり、一生懸命コミュニケーションを取りながら、貴重で有意義な時間を過ごしました。
主催者を代表してご挨拶頂いた千葉県協会・夏目理事長から、「今日は一日素晴らしいゲームをありがとうございました。私は、初めて女子の7人制ラグビーを見ましたが、皆さんの素晴らしいプレーに感動しました」と交流試合を総括していただきました。
続いて、レフリー陣を代表して堀江レフリーから、「両チームとも素晴らしいスキルでプレーしていたと思います。香港チームの最後まであきらめないプレーに心打たれました。今日参加した選手の皆さんが、2016年のオリンピックで活躍できるよう、これからも頑張ってください。今日はありがとうございました」と総評をいただきました。
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「乾杯!」でスタートした交流会 |
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お菓子やフルーツをつまみながらだと話が弾みます |
その後、香港チームを代表してオーバートンヘッドコーチが「空港に降り立った時から素晴らしい歓迎を受けました。我々の滞在に関わった全ての皆様に感謝しています。いつの日か、両チームの選手たちが代表選手として再び対戦する日がくることを祈っています。本当にありがとうございました」と謝辞を述べられました。
日本チームは、関東ユースの大黒田裕芽選手、高野眞希選手が、感謝の気持ちを英語で話し、代表してYRAの鈴木雅夫コーチが、「今後も交流を続けていきましょう」と締め括りました。
また、会の合間には、プレゼンテーションセレモニーも開催され、香港チームから、対戦した3チームのMVPプレーヤーが発表され、関東ユースからは、大黒田裕芽選手と本堂杏実選手が、そしてYRAからは石川裕美選手が選出されトロフィーが贈呈されました。
日本チームが選ぶ香港のMVP選手にはマッチボールが贈呈されました。
そして、今回の試合開催に多大なるご尽力を頂いた千葉県ラグビーフットボール協会の皆様に、香港チームを代表してオーバートンヘッドコーチから夏目理事長にプラークが贈呈されました。
千葉県ラグビーフットボール協会からも、参加した選手・スタッフ全員に今年の千葉国体のマスコットキャラクターである「チーバ君」のストラップが贈られました。
香港チームのスタッフには、日本チームからTシャツを贈呈させていただきました。
最後にYRAによる「ハカ」を披露し、交流会を終了しました。
中締めが終わっても、いろんな所で写真撮影をしたり、アドレスを交換する光景が見られ、限られた時間を惜しむかのように交流が続きました。
慌ただしい一日でしたが、今回参加した選手たちはかけがえのない思い出と素晴らしい経験を得た一日だったと思います。国際試合だからこそ味わうことができたこの経験を、今後の練習、試合につなげていってほしいと思います。
大会開催にあたり、ご尽力いただきました千葉県ラグビーフットボール協会の皆様に改めて御礼を申し上げますとともに、関東各地からお越し頂き選手たちを見守っていただいたご家族の皆様、本当にありがとうございました。
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香港チームが選ぶMVPに選出されたYRA石川選手 |
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香港チームが選ぶMVPに選出された関東ユース本堂選手 |
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香港チームが選ぶMVPに選出された関東ユース大黒田裕芽選手 |
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千葉県協会・夏目理事長には、香港チームよりプラークが贈られた |
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香港チームスタッフにTシャツを贈呈しました |
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最後は、YRAによる「ハカ」が披露され、交流会を締め括りました |
◎香港チームが選んだMVP3選手のコメント
■大黒田裕芽選手
「とにかく楽しかったです。本当に試合も、交流会も楽しい時間でした。これからもこういった試合をたくさんしたいです」
■石川裕美選手
「香港チームとは、3月に香港で対戦しましたが、その時よりディフェンスが良くなっていて、アタックで苦しめられましたが、凄く楽しかったです」
■本堂杏実選手
「初めて外国人選手と試合をしました。最初は緊張しましたが、試合が進むにつれて楽しめました。また、このような試合をしたいと思います」)
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■概要 |
主 催: |
財団法人 日本ラグビーフットボール協会 |
主 管: |
関東ラグビーフットボール協会 |
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千葉県ラグビーフットボール協会 |
試合日: |
平成22年5月30日(日) |
会 場: |
千葉県総合スポーツセンター内サッカー・ラグビー場 |
時 間: |
13:00~19:00 |
参加チーム: |
U16香港女子選抜、関東女子ユース、横濱ラグビーアカデミー |
試合形式: |
7人制(7分-2分-7分) |
レフリー: |
堀江学(日本協会A1)、河野哲彦(日本協会A1)、渡辺敏行(レフリーコーチ) |
ドクター: |
守屋拓朗 |
トレーナー: |
村井恵美 |
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