イタリア代表 36-12 日本代表   イタリア代表 36-12 日本代表   イタリア代表 36-12 日本代表
イタリア代表 36-12 日本代表
(8月18日(土)18:00 at Stadio Perruca, Saint Vincent)

9月に開幕するワールドカップに向け、イタリアにて合宿を行っている日本代表は8月18日(土)、イタリア代表とのテストマッチを行った。
日本代表は、12日に東京を出発。ほぼ一日の移動を経てイタリア入りした。週の初めは、移動の疲れからか、各選手とも体の動きは重く、急遽水曜日の午前中の練習をオフにして、休養に当てた。準備不足も心配されたが、箕内キャプテンを中心に、集中した質の高いトレーニングと、細かなミーティングを重ねチームは一体感を増した。前日のキャプテンラン後の記者会見では、「翌日のイタリア戦はもちろんのこと、迫りくるワールドカップを見据えて戦う」と箕内キャプテンは力強く語った。

試合会場は、イタリア北西部のSaint Vincentという小さな町のStadio Perruca。キャパシティーは、5000弱ほどで、前売り券は完売。開場を待てない多くのファンがスタジアムを取り囲んだ。試合開始時には超満員に膨れ上がり、スタジアムに入れない人々が、試合を見るために高速道路下の丘にまで押し寄せた。

スタジアム内は、ワールドカップ前の最後の国内試合ということで、「イタリア」コールがこだまし、イタリア国歌「Fratelli d'Italia」の大合唱とイタリア一色の完全アウェー。
そんな中、午後6時、イタリアボールのキックオフで試合が開始された。開始早々、日本の立ち上がりを攻められ、自陣22m付近での反則からイタリア代表FB・ボルトルッシにPGを決められ先制を許す。そこから20分までは、日本にとって厳しい時間帯となった。6分、9分にWTBスタノイエヴィッチが連続トライ、20分には、キック処理のミスをつかれ、WTBロバートソンがトライと3トライを献上。22点差をつけられてしまった。
しかし、ここから日本代表は奮起。低いタックルと激しいブレイクダウンでイタリアの前進を阻み、徐々に日本ペースに。そして迎えた26分、日本にチャンスが訪れた。相手陣10m付近で得たペナルティーをSO安藤がタッチに蹴りだし、ラインアウトを選択。ラインアウトからモールを形成。ヨーロッパでも屈指のFWをモールで押し込み、最後はPR西浦が抑えて反撃のトライをあげた。安藤のコンバージョンも成功し、22対7とした。
この後、両チームとも一歩も譲らず一進一退の攻防が続いたが、どちらも得点をあげられないまま前半を終えた。

ディフェンスが機能しだした日本代表は、後半に入っても相手の攻撃を低いタックルで寸断。イタリアのチャンスの芽をことごとく摘んでいった。後半16分には、このディフェンスがビッグチャンスを呼び寄せた。LOトンプソンがインターセプト。そのまま40mを独走し、イタリア陣ゴール前に迫ると日本のサポートが殺到。素早い球出しからFLマキリが抜け出しトライを上げた。安藤のコンバージョンは外れたが、得点は22対12。射程圏内に捕らえた。その後も、何度もイタリア代表の攻撃を食い止めたが、ホームで負けられないイタリアが地力を見せ、徐々に日本ディフェンスが後退。26分には、前半のトライのリベンジのようにモールを押し込まれPRロチチェロがトライ、40分にはFLベルガマスコに、ダメ押しトライを許し、ノーサイド。最終スコアは、36対12。課題を残す形で日本代表は、ワールドカップ前最後のテストマッチを終えた。

世界9位のイタリアに対し、浮き足立った前半20分を除けば、14対12と接戦を演じた日本代表。試合後、カーワンヘッドコーチは、「ワールドカップに向けて修正するべきことは2つ。一つはアンフォースドエラーをなくすこと。もう一つは立ち上がりをしっかりと戦うこと」と語った。ワールドカップまで、あと20日。日本代表は、このままイタリアに滞在し、25日にポルトガル代表とトレーニングマッチを行いワールドカップに備える。

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