■2013年10月8日(火)

集合してから3日目で早くも最終日となったこの日8日。
5時30分からの練習ではグループに分かれてそれぞれ競争のようなトレーニングを行いました。
3人1組になり、パスしては床に一度寝転んですぐ立ち上がるというリロード、
というので15秒間に何度パスを行えるかという競争です。
短い間での競争ですが、かなりきつそうな様子でした。

天気にも恵まれたこの日。快晴の中、円陣からスタートです。

エディー・ジョーンズヘッドコーチが「オールブラックススペシャル」と
名付けたこの日の練習は、事前に選手へ練習で何をやるかということは
まったく知らされず、選手たちには「準備をしておくように」ということしか
知らされませんでした。そのため選手たちも「何やるんだろう?」と
緊張感が漂っていました。

中身は実戦に近い形での試合形式のものに途中でタックルや
スピードランニングなどを取り込み、強度を高めました。

この日のみの合流となったリーチ マイケル選手は別メニューの菊谷選手と
ともにサイドラインから見守り、声を選手たちにかけ続けていました。

タックルの練習では、コーチ・スタッフ陣に混ざって菊谷選手の姿も。

そしてジョーンズHCが「トップリーグの中で現在もっとも良い」と高い評価を与える田村選手も力強いタックルを見せていました。

負傷などでグラウンドでの練習に合流できない数選手は室内でウェイトトレーニングを行いました。
昨日7日の夕方に合流した
湯原選手を見守る三上選手。

また、全体練習の後はFW陣はキヤノンとのスクラムセッションを行いました。
練習前に畠山選手より今回機会を設けてくださったことに対する感謝が述べられました。

日本国旗にニュージーランド代表戦へ向けての自分の貢献できるプレーや
得意なプレーを書き込んでいる日本代表選手たち。
マレ選手とウィング選手も
それぞれ書き込み、これを月末から始まる合宿ではチームミーティング部屋に
掲出してそれぞれのモチベーションをあげる取り組みです。

解散前最後となったチームミーティングでは廣瀬キャプテンから
「この3日間でレベルアップができてとてもうれしい。ただ、これから
またチームに戻ってジャパンの気持ちを持ってオールブラックス相手に
自分が何をできるか考えてやってほしい」と気が引き締まるコメントがありました。

エディー・ジョーンズHCからも「トップリーグや自分のチームでいいプレーを
すれば自分のチームに貢献できる。戦術はジャパンのことはできないけど
ジャパンのレベルでやることはできるはず」といつでも日本代表選手としての
誇りをプレーで見せてほしいとの言葉がありました。

次に日本代表が再会するのは月末。オールブラックス戦やヨーロッパツアーに
向けての代表メンバーは16日に発表予定です。

■2013年10月7日(月)

11月2日のオールブラックス戦を前に、最後の強化合宿となる2泊3日の合宿が始まりました。
6日の夜に集合し、ほぼ全員がそろった22時にチームミーティングが行われました。
「この合宿ではどのようにオールブラックスを倒すかという理解を深めたい」とエディー・ジョーンズヘッドコーチ。
直前までトップリーグの第5節が行われ、多くの選手が疲労が残る身体でしたが、頭はしっかり日本代表に切り替え、
打倒オールブラックスへ一丸となりました。

一夜明けた7日の早朝練習は、前日6日に試合出場した選手が
18人にものぼっていたため、恒例のウェイトトレーニングではなく
リカバリーやストレッチなどに重点を置いたものになりました。
エアロバイクを漕ぐ田村選手、コリニアシ選手、霜村選手の3人。

この日2回目となる午前練習はキヤノングラウンドやジムで行いましたが
引き続き強度は低めのメニュー中心となりました。
BK陣はしっかりストレッチから始め、リードするのは廣瀬キャプテン。

BK陣にFW1人混ざった菊谷選手。肩周りの可動域を広めるために腕を
ダイナミックに前後に振るアームアクティベーションで、ジョン・プライヤー
S&Cコーディネーターに紙を口に挟まれ、田村選手とともに
いかにリラックスした状態で腕を振るかというチャレンジになりました。
力んで噛んでしまった場合は全員で腕立て100回のペナルティーでしたが、
結果は見事ペナルティーなし!全員から思わずほっと笑みがこぼれていました。

その後はシェイプの確認を行いました。

一方のFW陣はまず室内でウェイトトレーニングから始め、その後は
ラインアウトのウォークスルーに時間を費やしました。

昼食の後もFW陣は室内でラインアウトのウォークスルーを行い、
復習を行いました。

午後の練習は高阪剛スポットコーチ(*)によるTKセッションと、ジョン・プライヤー
S&Cコーディネーターや村上S&CコーチによるS&Cセッション。
それぞれ個人のコンディションによって分かれてメニューを行いました。

午後は揃っての全体練習。円陣を組んでスタートしました。

FW陣は全体練習の後はマーク・ダルマゾスポットコーチによるスクラムセッションを30分ほど行いました。細かい足の位置や腰の位置などの修正、メンバーを交代しながらスクラムマシーン相手に組みました。最後はエディー・ジョーンズHCからも「良くなった!」と拍手。選手たちも徐々に感覚を共有しています。

この日最後となる4回目の練習は20時30分まで行い、朝5時30分からの長い一日も終わりを迎えました。
明日8日の午後には解散しあっという間の合宿になりますが、朝は5時30分からウェイトトレーニングでスタートします!

(*)高は正しくは「はしご高」