マッチリポート 「第20回 全国クラブラグビーフットボール大会」
六甲ファイティングブル 41-20 芦屋クラブ

【2回戦 2014年1月19日(日) /近鉄花園ラグビー場】

21回を数える全国クラブ大会で初の開催となる近鉄花園ラグビー場。2回戦残り1試合は、これまで何度も戦い互いの手の内を知る「兵庫ダービー」となった。

1回戦で悲願の全国初勝利をあげ、勢いにのる芦屋クラブは風上を取ってのキックオフ。山田・玉田のHB中心に試合を組み立てていく。一方この試合が初戦となる六甲ファイティングブル。
多少の固さは見られたが風下の自陣からも積極的に攻撃をしかけていく。

前半9分。猛烈な風に六甲のパスがこぼれたところを芦屋9番・山田が鋭く拾い上げ大きくゲイン。フォローに入った12番城本がトライ。ゴールも決まって0-7と芦屋が先制する。六甲もすぐさま反撃。12分にはバックスのラッシュから最後は15番三木が右隅にトライ。18分にはラックの連取から4番・大内が左中間に飛び込んだ。(ゴールも決まって12-7)。

しかし27分、またも六甲の攻撃ミスから芦屋がターンオーバー。10番・玉田→11番・古田とつなぎ、トライ&ゴールで12-14と再び先行する。前半終了間際に互いにPGを決めて15-17での折り返し。「六甲危うし」の雰囲気に、場内は異様な雰囲気に包まれた。

だが、後半、風上に立った六甲は次第に地力を発揮していく。6分、こぼれ球を拾った14番内山が40メートルを走り切りトライ。ゴールも決まって逆転に成功する。シンビンで14人になった時間帯でもFWが敵陣でプレッシャーをかけ続けていく。芦屋は次第に足が止まり、25分、33分、43分と六甲がトライを重ね勝負を決めた。

試合後のファンクションで「六甲クラブを倒すことが僕らのテーマ。ここがゴールではなく、ここからがスタート。また挑戦したい」と、芦屋クラブ・玉田主将が述べたのに対し、六甲・山下主将も「今季の公式戦の中で一番激しく、厳しい試合でした。試合で出た課題を準決勝に向けて修正していきたい」と、同じ兵庫勢の思いを背負って戦うことを誓った。

41-20と結果を見れば点差は開いたが、ひた向きなブレイクダウンなど芦屋クラブの健闘が光った一戦だった。六甲は不当なプレーでシンビンが出たことから、真継レフェリーから「規律を大切にしてほしい」と注文があった。準決勝までどう修正していくか?相手は昨年の決勝戦と同じ北海道バーバリアンズである。

写真は2トライをあげ、MOMに選ばれた六甲FB・三木勇太