■一回戦 三鷹オールカマーズ 5-42 六甲ファイティングブル(12月27日)

マッチリポート
東日本トップクラブリーグ3位の三鷹オールカマーズと、4月の兵庫県予選から10試合を戦って関西代表となった六甲ファイティングブル。全国大会常連の両チームだが、意外にもこの試合が初顔合わせとなった。

ともに大型FWが自慢のチームスタイル。先手を取ったのは六甲だった。前半12分、フリーキックから8番 打出が三鷹陣内へ大きく前進、ラックから展開されたボールは12番 井口に渡り、三鷹ディフェンスのギャップをつき左中間に先制のトライを上げた。続く18分、25分にはWTB内山が快足を飛ばして連続トライを奪う。
三鷹はラインアウトからのモール攻撃に自信を持っていたが、六甲の早いつぶしに思うようなゲーム運びができずに苦しんだ。それでも32分には13番 井上が相手タックルを上手く外してゲイン、最後は14番 榎太に渡り反撃のトライを上げた。

後半に入ると三鷹が反撃に転じる。東日本リーグで威力を発揮したモールが機能し始め、六甲を防戦一方に。20分過ぎには右隅にあわやトライの場面もあったが、痛恨のスローフォワード。逆に六甲は24分に12番 井口のトライで試合の流れを取り戻した。
試合は結局7トライで六甲の快勝となったが、重量PR同士のスクラムの攻防は、十分に見ごたえがあった。三鷹は正SO高橋修の負傷欠場が響き、敵陣でのFW戦に持ち込むことができなかった。一方の六甲も前後半合わせて反則が14と多かった。特に、タックルではイエローが出てもおかしくない場面が見られ、準決勝への猛省材料としてもらいたい。

試合後のファンクションでは、「セットプレー、アタック力、完敗でした。また来年対戦できたら胸を貸してください」と、最後までFWの核となった三鷹主将・高橋正はコメントし、MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)には、3トライを上げた、学生時代の先輩でもある内山を指名。
六甲・遠藤主将も「強豪ぞろいの関東のチームにどれだけ通用するか不安でしたので、今季一番の気合で臨みました。三鷹さんの思いも背負って準決勝を戦います」と話し、唯一のトライを演出した井上を選出した。

この日は年末とは思えない温暖な気候と、熊谷名物の強風“秩父おろし”も控えめで、選手達は最高の環境で思い切りプレーすることができた。(高鷲浩介)