近畿大学ラグビー同好会ドルフィンズ 38-65 早稲田大学こんぷれっくすラグビーチーム   近畿大学ラグビー同好会ドルフィンズ 38-65 早稲田大学こんぷれっくすラグビーチーム

C:2008, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)

マッチリポート

近畿大学ラグビー同好会ドルフィンズ 38-65 早稲田大学こんぷれっくすラグビーチーム

(2008年12月20日 at大阪・近鉄花園ラグビー場)

こんぷれっくすの先蹴で始まったゲームは、ドルフィンズが積極的にオープンプレーで揺さぶりをかけるが、こんぷれっくすの堅守に阻まれ、ゴールラインを割れない。8分、攻勢に転じたこんぷれっくすは敵陣ゴール前ラックから右展開、最後はFL7番 新ケ江がトライ。ここから12分、23分と立て続けに、こんぷれっくすが加点(2トライ・1ゴール)。ドルフィンズは、攻めながらも最後の詰めが甘く、前がかりになった分、こんぷれっくすに容易に逆襲される展開が続き、前半を終わって17-29。
セットプレーの安定度に差が見受けられ、後半はこんぷれっくすの一方的な展開になるかと思われた。

ところが後半開始から、ドルフィンズがラッシュをかけ、44分、こんぷれっくすゴール前ラックからHO2番 小西-CTB13番 高橋とつなぎトライ。ゴール成功で22-29。ドルフィンズのBKディフェンスラインが、前で効果的に止めるのに対し、こんぷれっくすBKのタックルが甘く、ボールキープもドルフィンズが上回るようになる。55分、自陣22mライン付近でこぼれたボールをFB15番 佐古が拾い、そのまま75mを走り抜け中央にトライ。ゴールも決まり、逆転に成功する(31-29)。直後の57分、ハーフウェイライン付近で相手キックをキャッチした、こんぷれっくすFB15番 田中がカウンターアタック、巧みなステップでDFをかわし、HO2番 安岡につなぎトライ。ゴールも決まり再逆転に成功(31-36)したあたりから、こんぷれっくすが落ち着きを取り戻し、4トライの追加に対し、ドルフィンズは1トライを返すに留まり、ファイナルスコアは38-65で、早稲田こんぷれっくすの2連覇となった。

結果は大差となったが、フィットネスを不安視されたドルフィンズが、後半一旦ゲームをひっくり返す場面もあり、BKを中心とした堅守を見せた。一方こんぷれっくすは体格差を生かし、安定したセットプレーでラインブレイクを繰り返す場面は見事であったが、前半中盤からBKのタックルが甘くなり、一時チームが混乱するなど、チームが未完の域を脱していない印象を受けた。ゲーム内容は昨年より格段に詰まっているが、次のステップ(地区対抗選手権)へ進むには、ゲームマネジメントで未熟な面が多々見受けられ、タイトなゲームの経験を積む必要性を感じた。

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会見リポート

早稲田大学こんぷれっくすラグビーチーム

○安永準一監督
「点差ほどチーム力に差がなかった。プレッシャーをかけられた場面でBKの脆さが出た。前半終了頃から後半序盤にかけチームが勢いを失い、逆転を許す展開になってしまった。ハーフタイム時の調整に工夫が必要だ。
週4回の練習で、フィットネスに自信を持っていたが、終盤までドルフィンズに食い下がられ、まだまだ練習不足だと痛感した。
地区対抗出場校とは、フィットネスで追いつきつつあるが、展開力、スキルで依然差があり、どう埋めていくかが課題だが、まずはフィットネスから活路を見出したい」

──東西対抗試合の意義について。
「学生がシーズン中、一番幸せな顔してプレーするステージであり、それだけ"花園"は学生に高いモチベーションを与えてくれる。次回もこの地に戻ってプレーできるよう、努力したい」

○寺西宏之キャプテン
「アタックは及第点だが、個々はよかったものの組織としてのディフェンスに課題が残った。後半は、焦りから意思疎通が図れず相当苦戦したが、セットプレーの安定でなんとか勝利につなげられた。
今日の優勝は部員全員で勝ち取ったものであり、フィットネス強化等苦しい練習の積み重ねであるだけに格別である。来年について、3連覇はもちろん地区対抗出場も果たすべく、練習を重ねていきたい」

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近畿大学ラグビー同好会ドルフィンズ

○吉川正規監督
「昨年大敗した経験を糧として、負けはしたが、点差以上にいいゲームができた。体格差にめげず低いタックルでよく対抗し、後半に一度でも逆転した経験は次に活きるはずだ。
次年度へ向けては、個々のスキル及びフィットネスの向上と同時に、得点パターンのバリエーションを増やしたい」

──同好会の存在意義について。
「自分たちで何をすべきか責任を持って考え、プレーする場であり、失敗すればそれを糧に次に活かすような場であって欲しい」

○佐古聖仁キャプテン
「体格差があったとはいえ、タックル力に現れた通り、BKのディフェンス力が弱い。攻めているにも係わらずミスで取り切れない精神的な弱さも含め、タイトなゲームを多く経験するなかで、次回に雪辱を期したい」

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