近畿大学ラグビー同好会ドルフィンズ 12-48 早稲田大学こんぷれっくすラグビーチーム(12月16日 at近鉄花園ラグビー場)

6回目を迎えた東西学生クラブ対抗試合が、近鉄花園ラグビー場で大学選手権1回戦のカーテンコール試合として実施された。この大会は、関西と関東の学生クラブ選手権大会の覇者によって争われる大会で、今年度は「近畿大学ドルフィンズ」(写真左、ジャージー白)と「早稲田大学こんぷれっくす」(写真右、ジャージー黒)というどちらも初出場同士の対戦となった。

近畿大学ドルフィンズ   早稲田大学こんぷれっくす

生駒山の山頂がはっきりと見渡せる午前10:00、田中利昇レフリーのキックオフの笛が鳴った。前半から飛ばす近大ドルフィンズは、試合開始早々から早大こんぷれっくす陣内深く攻め入り、FWの縦の攻撃を生かして前半10分にFLが先制点を挙げた。対する早大こんぷも13分にBKがスペースを大きく使って反撃。CTBが得点をあげて同点とした。その後、双方一進一退の攻防となり、前半は17-12で早大こんぷがリードして折り返した。

後半に入ると、近大の選手は緊張感のためか足がつる選手が出て穴となり、攻撃の核となる選手を生かしきれない状態となった。早大はBKラインを大きく使い、ボールをつなぐしっかりした攻撃パターンが生き、また、一発で相手を倒すタックルも随所にみられ、後半は一方的な試合展開となった。後半は相手をシャットアウトして、48-12で早大こんぷれっくすが勝利した。

ノーサイド後表彰式が行われ、優勝した早大こんぷれっくすの千葉連理主将に、関西ラグビーフットボール協会の川勝主一郎会長より賞状とカップが、またニュージーランド航空からも賞状が贈られた。準優勝の近大ドルフィンズの鵜川大地主将にも準優勝の賞状が贈られた。
試合後、両チームの選手のみならず、OB、家族等も出席してアフターマッチファンクションが開かれた。冒頭、川勝会長より試合の総評と両チームの健闘を讃える挨拶があり、レフリーの講評のあと、両チームのプレヤーが次々に感想を披瀝した。1年生プレヤー、卒業してゆく4年生プレヤー、OBからの一言、監督やコーチ陣の感想のあと、最後に両チームの主将がお互いの健闘を讃えあって、記念品の交換、マン・オブ・ザ・マッチの選定など、盛りだくさんの内容で終了した。
6回目を迎えた学生クラブの対抗試合であるが、昨年までみられた単純なパスミスやノッコンなどが影をひそめ、ボールを継続させようとするチームのゲームコンセプトがグラウンド内で実践できるようになってきた。学生クラブ界にとってこれは大きな進歩であり、ラグビーの勝敗を争うレベルがワンステップ向上したといえるだろう。次年度以後の学生クラブに期待したい。

近畿大学ラグビー同好会ドルフィンズ 12-48 早稲田大学こんぷれっくすラグビーチーム   近畿大学ラグビー同好会ドルフィンズ 12-48 早稲田大学こんぷれっくすラグビーチーム

C:2007, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)

早稲田大学こんぷれっくす 安永準一監督
モールで優勢に立った分、後半にその差が顕著になった。後半の立ち上がりはタイトだったが、FW・BK一体の動きができ、安心して観ていられた。次のステージである全国地区対抗大学へ出場するためには、なによりフィットネスの向上が課題。80分間継続できる集中力と選手層を備え、来年も‘花園’へ戻ってきたい。

早稲田大学こんぷれっくす 千葉連理主将
花園ラグビー場でのゲームは初体験であり、かなりの緊張感があったが、FWが優勢であったので慌てることはなかった。元々BKには自信があり、後半はFW・BKが噛み合い持ち味が出たのではないかと思う。来シーズンは次のステージ(全国地区対抗大学)でも勝てるチームづくりを目指したい。そのためにはチームの経験値と個々のスキルアップが肝要である。

近畿大学ドルフィンズ 吉川正規監督
フィットネスと個々の強さで、こんぷれっくすが一枚も二枚も上手だった。モール・ラックに枚数をかけすぎ、次のDFが出遅れたことも敗因に数えられる。全国のレヴェルを体感した今、来シーズンに向けてタックルを磨き、この雪辱を果たしたい。

近畿大学ドルフィンズ 鵜川大地主将
FWは善戦したが、BKの出来が、いかんせん悪すぎた。後半の入り方は良かったが、フィットネス不足とミスにつけ込まれ反則を繰り返してしまった。来シーズンに向け、ゲーム中の修正能力を高めていきたい。

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優勝した早稲田大学こんぷれっくすの千葉連理主将に、関西協会の川勝主一郎会長より賞状が贈られた 準優勝の近畿大学ドルフィンズ、鵜川大地主将にも、準優勝の賞状が贈られた

近畿大学ラグビー同好会ドルフィンズ 12-48 早稲田大学こんぷれっくすラグビーチーム アフターマッチファンクションにて、お互いの健闘を讚えあう早大こんぷれっくす千葉主将(右)と、近大ドルフィンズ鵜川主将

C:2007, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)