マッチリポート
早大GWRC 31-17 京都ラビッツ
【2014年12月21日(日) /埼玉・熊谷スポーツ文化公園(県営熊谷ラグビー場)】

関東・関西協会から推薦された両チームは、それぞれ秋のシーズンを勝ち抜いて優勝を果たしたチームである。早大GWは相手のすきを突いてバックスが得点するのを得意とし、一方京都ラビッツは強力なFWの突破力を持ち味とする。
前半は5分まで京都ラビッツがGW陣で執拗な攻撃を繰り返すも、早大GWが懸命のディフェンスで防いだ。すると8分、早大GWが相手陣10m相手ラックをターンオーバーして、バックスに展開してセンター斎藤伶央がトライをあげ先制した。ゴール不成功。(5-0)さらに24分には早大GWが相手陣10mラインアウトよりバックスに展開、ラックを連取してからライン際で相手ディフェンスをかわしながらセンター吉川敦也が走り抜けてトライ。ゴール不成功。(10-0)35分にも早大GWが相手陣22mでの相手ラックをターンオーバーし、バックスに展開してセンター吉川がトライ。三和良輔がゴールを成功させた。(17-0)前半終了直前、今度は京都ラビッツが相手陣22mラインアウトよりモール形成して大きく前進し、モールの中からプロップ中山典之が抜け出てトライ。ゴール不成功。(17-5)
後半は京都ラビッツがFWを中心とする攻撃に集中し、早稲田GWと互角に戦った。8分、早大GWが京都ラビッツのキックをバックスへ展開。ウィングまで回ったボールをFWがフォロー、さらにセンター山本馨がトライ。三和ゴール成功。(24-5)一方、FW戦に持ち込みたい京都ラビッツは、敵陣ゴール前ラインアウトよりモールを形成、FWで押し込んで7番新田裕二トライ。ゴール失敗。(24-10)ところが、21分には早大GWが自陣22mよりバックスが相手ディフェンスをかわして、約80mをつないでセンター斎藤がトライ。三和がゴール成功。(31-10)これに対し、京都ラビッツは31分敵陣10mでモールを形成して大きく前進。さらにゴール前からFW全員で押し込みロック中窪匡宏が突進してトライ。スタンドオフ橋本遼太朗がゴールを成功させた。(31-17)
バックスの展開力を利した早大GWが機先を制して、FWの地力で勝る京都ラビッツの実力を発揮させない展開となった。特に前半は早大GWボールのスクラムが一回もなく、京都ラビッツが相手を疲弊させる機会を持つことができず、逆に早大GWの走力に振り回された。後半は京都ラビッツがFWでの戦いを優先させたため、モールからのトライをあげた。この勢いで追い上げようとしたが、間に合わずノーサイドとなった。両チーム共に常に真剣にラグビーに取り組んでいる姿を想起させる試合であった。ラグビーの裾野を拡大する意味でも、両チームを含め今後のクラブチームの充実を切望する。